
レーシングカーにおいて、モノコックは車両の「骨格」であるだけでなく、スピードと情熱を支える中核部品です。今シーズン、DIAN Racingのモノコック部門はDRe25の設計、複合材積層、オートクレーブ工程を完了し、車両組立の基盤を整えました。
設計最適化:軽量化と安全性の両立

部門メンバーはレギュレーションの変更に対応し、モノコックの形状設計と積層最適化を完了して、すべての設計を凍結しました。
表面積
DRe24と比較して、DRe25モノコックの表面積は0.1平方メートル以上削減されました。積層構成の最適化と合わせて大幅な軽量化を実現し、車両全体の軽量化に貢献しています。
形状設計

側面衝突構造には、滑らかにつながる革新的な曲面設計を採用しました。外観を向上させると同時に、空力性能にも寄与します。新設した後部点検窓により、後部システムの組立と整備も大幅に容易になりました。
細部の最適化
設計凍結までの過程で、チームは一つひとつの細部を繰り返し検証し、レギュレーションを満たしながら車両全体の性能を支えられるよう最適化しました。
積層への挑戦:精度を追求した製造




DRe25モノコックの積層作業は4月6日に始まりました。23日間にわたる工程は、外皮の積層、1回目のオートクレーブ硬化、コア材と内皮の積層、2回目のオートクレーブ硬化という4つの主要段階で構成されました。
01 外皮積層と1回目のオートクレーブ工程



4月7日から12日にかけて、チームは外皮の積層を完了しました。表面品質と外観を高めるため、外皮の重ね幅を厳密に管理し、カーボン繊維模様の連続性にも注意を払いました。
4月16日、1回目のオートクレーブ工程が始まりました。金型処理、ピールプライと離型フィルムの配置を終え、真空バッグで密封して真空引きを行い、圧力は速やかに目標値へ達しました。しかし、11時35分に真空バッグが突然破損しました。確認の結果、フランジ接合部でのブリッジングが原因でした。チームは再密封してバッグの被覆範囲を広げ、13時26分に再び投入し、圧力は安定しました。
ところが、13時45分にバッグが再度破損しました。チームは損傷部分を開き、金型のくぼみを充填し、高温テープで固定する改善を実施しました。15時45分の3回目の投入で、硬化工程を無事に完了しました。
02 2回目のオートクレーブ工程
4月17日に金型が大学へ戻りました。厳しい日程の中、チームは後処理、コア材の積層、内皮の積層を順次完了しました。
4月29日19時19分、金型は2回目のオートクレーブ工程に入りました。目標圧力到達後も真空度は正常に保たれ、1回目より安定した工程で良好な硬化品質を得ました。ブリーザークロスの配置とくぼみ部分の充填方法を改善し、工程の成功率をさらに高めました。


03 脱型成功

4月30日、DRe25モノコックは無事に脱型され、表面品質はチーム史上最高の水準に達しました。この成果は設計と工程の最適化に加え、チームワークと粘り強い努力の結晶です。厳しい日程とオートクレーブ工程の困難に直面しながらも、チームは検証と手法の修正を重ね、目標を達成しました。
脱型後には、研磨、塗装、メインフープ溶接、3Dスキャンなどの工程を実施しました。これによりDRe25モノコックの製造が完了し、チームは本格的な車両組立段階へ移行しました。


今後に向けて
DRe25モノコックの製造成功により、DIAN Racingは貴重な経験を蓄積しました。今後もモノコック技術を改善し、新材料と新工法を探究して、車両性能の向上を支えていきます。
今後の開発では、より高度なシミュレーションソフトウェアを導入して構造設計をさらに最適化するとともに、軽量化と高強度化を実現する新しい複合材料の活用を検討します。また、サプライヤーとの連携を強化し、高品質な材料の安定供給を確保します。


DRe25モノコックの製造は、技術的進歩とチームワークが生んだ成果です。一つひとつの課題が成長の機会となり、一つひとつの成功が次の挑戦の基盤になります。
赢创特种化学(上海)有限公司、辽宁北方机械股份有限公司、海鹰空天材料研究院(苏州)有限公司、上海沥高科技股份有限公司、慕贝尔汽车部件(太仓)有限公司、艾仕得涂料系统(上海)有限公司、上海嘉利扬科技发展有限公司のご支援とご協力に感謝いたします。
- 文案丨王彦皓
- レイアウト丨王彦皓
- 監修丨王娇楠
- 編集丨同济汽车融媒体中心 刘超
- 最終確認丨李承翰、史静远